計算機、人工知能、脳科学が急速に進歩し「認知科学」なる科学が勃興する中、「心」と呼ばれる出来事に関して行われた、学問史的、論理的考察を収録。哲学の関心が「言語」から「心」に移行した1980、90年代における問題を整理。
3,800円+税 ISBN:978-4-87424-440-1
2009年5月27日発売
A5判,420頁
【目次】
I. 心の科学は可能か
1. 認知科学の端緒
2. 認知科学と「哲学」
3. 心はどこにあるか
4. 機能主義への批判
5. 表象主義の否定
6. 心的概念の難しさ
7. 心的概念の難しさの理由
II. 認知科学の哲学的基礎
8. 心の科学と心の哲学
9. 認知科学の基礎と心の哲学
10. チューリングテスト再考
11. 情報処理系の科学
12. 心の科学とは何か----『認知科学』における『科学』の概念
13. 認知科学の全体像
14. 情報の流れと言語の理解
15. 心理学の過去と未来
16. 用語集(『AI事典:人工知能の百科事典』記事)
III. 心の哲学の新たな展開
17. 心の非存在
18. 戦後日本における心身問題の帰結
19. 不合理な信念
20. 信念報告の意味論から信念の意味論へ
21. 心の哲学の決算
22. 心の哲学から倫理へ -- 黒田亘『行為と規範』解説 --
23. 移動ロボットの製作原理に関する基礎的考察
24. 便利なオフィスの設計について
-現代オフィスオートメーション理論序説